女性客に届けるには「キュン」とする購入体験が欠かせない!
雑貨が好きな女性は多いですよね。あなたはどうですか?
見るだけで楽しい、プライベート空間におきたい、
でも雑貨は、必ずしも生活に必要なものじゃないんですよね。
それでも買ってしまう時、どんな行動をとっているでしょうか?
- 雑貨店の空間にドキドキし、「どの子を連れて帰ろうか」とワクワクした
- スーパーでいつもと違うものを見つけたら、思わず手に取って、気づけばカゴに入れていた
- ぼーっとネットを見ていて素敵なサイトを見つけたから、なにか自分にぴったりなものはないかしらと隅々見た
などなど、卵やお米のような「生活必需品」を買う時とは、似ているようでちょっと違う心理状態ではないでしょうか。
今回はわたしがデザイン制作する際に意識している考え方のひとつ、「女性についつい買わせてしまう理由」を大まかにまとめてみます。
女性向けコンテンツを作るデザイナーはもちろん、ビジネスにかかわる全ての人に知って欲しい内容です。
グラフィックデザイナーのossoです。
自分の好きな質感に包まれたくて文具ブランドを立ち上げたくらい、雑貨大好きです!私のこだわりの質感を、どうすればお客さまに届くのかと試行錯誤していることを解説します。
女性が「素敵な不用品」を買う理由
女性が「生活を送るのに不可欠ではないもの」=「素敵な不用品」を買ってしまう状況にはいろいろあります。
整理してみましょう。
どんなものを買ってしまうのか
・デザインに一目惚れしたもの
・持っているだけで気分が上がりそうなもの
・すでに使ったことがある消耗品・食品で、今より少しだけランクが上のもの(柔軟剤とか、チョコレートとか)
・自分のライフスタイルがもっとよくなりそうなもの(おしゃれな家電、機能性のたかい女性向けサプリなど)
・友人知人がまだ知らない、持っていない物
どんな目的で買ってしまうか
・がんばった自分へのご褒美
・人より良いものを使いたい、持っている自分をアピールしたい
・話のネタにしたい
・モチベーションが下がっていて、雑貨に励まして欲しい
・雑貨店と同じ雰囲気をプライベートスペースに作りたい
どんなタイミングで買ってしまうか
・これなら悩みが解決できると納得できる理由を見つけたとき
・売り切れるかもと切羽詰まったとき
・SNSや雑誌掲載でなんども見ていて、欲しい気持ちが抑えられなくなったとき
・完全にひとめぼれ、「連れて帰って」と言われている気がするとき
などなど、いろんな要因が考えられます。
女性のみなさんなら、どれも心当たりがあるのではないでしょうか。
自分をアップデートしたい!を叶えたい
ワンランク上に上がるイメージを伝える
雑貨のような「不用なもの」を”ついつい買ってしまう”背景には「自分をアップデートしたい」という気持ちが隠れていると考えられます。
会計の瞬間にはその商品を使っている自分や様変わりしたライフスタイルに思いを馳せてドキドキワクワクすること、ありますよね。
女性に何かを買って/選んでもらいたいときには
- これを買ったら、これを使ったら、自分は変われる!と明確に想像させる
- 今いる世界よりワンランク上に上がった自分を想像させる
ということが大事です。
ツーランク、スリーランク上がるわけではなくて、あくまで“ワンランク”というのが重要です。
今いる世界と同じランクのものには惹かれません。もともと絶対必要なものではないから。
かといって買っただけでいきなりセレブと同じの生活ができるなんて、誰も信じませんよね。
だから、ほんの少しだけグレードが上がる、というさじ加減がポイントです。
常に「キュン」とさせ続ける演出を
お客さまとは、商品との「出会い」、購入を「検討」、購入後の「開封の儀」、そして使用して「感動」し、友人にシェアしたりリピートしたり・・・・・・と、長い長いお付き合いが続きます。
その間ずっと、使えば「ワンランク上がれるよ」「あなたの悩みが解決できるよ」「理想に近づけるよ」と一貫して伝え続けることが重要なんです。
でも「ワンランク上がれるよ」と宣伝文句のように訴えかけても逆にしらけてしまいますよね。
だから、心理的に「キュン」となれるかどうかという視点で組み立ていくと、設計しやすくなりますね。
例えば、オンラインショッピングの大まかな流れを例に考えてみましょう。
この全てのシーンで「キュン」となれると最高!
目的なくみていたSNS。流れてきたバナー広告に惹かれておもわずクリックしてしまう
リンク先のLPサイトをみて、自分が悩んでいたことに気づいたり、その原因を理解する
いまお買い物するとお得であることを理解
「あれ?なんで購入しちゃったんだろう?」と反省させない。
使い方や、実際に使って効果があった人の声などがメールで届くと、ワクワクと待ってしまう
せっかく届いた物を大切にOPENしたい。動画とりたい。
梱包資材やパッケージからも世界観を感じると、ますます特別な気持ちに。
商品を使った時のおどろき/よろこび を早くシェアしたい!
友人に自慢したい
そして、もう一度買いたい!
「キュン」とか「ワクワク」とか心が動くような、「これいいな〜!」「ほしいな〜!」から「この出逢いんは運命!」と気分を引き上げていくために、いろんな仕掛けが考えられそうですよね。
逆に、購入時の気分を考えずに無機質で事務的な内容が挟まってしまうと、途中で現実に戻されてしまい、買いたかった気持ちが一気に冷めてしまうのです。
「それってキュンとする?」を常に自問
お客さまの気持ちを高め続けることが、購入にもリピートにもつながる。
これは市場に流通させている企業でも、副業で頑張るハンドメイド作家でも、どんな事業規模にでも共通して言えることです。そして企画、開発、設計、流通、卸、販売、などなどすべての業種にもあてはまります。
例えばこんな事例があります。
せっかく可愛い雑貨を通販で買ったのに、配送で嫌な思いをしたのでもうリピートしません。
なんと、配送業者とのネガティブな体験がそのままショップの「お客様の声」として投稿されてしまったのです。
こんなことが起きれば、そのお客さまだけでなく、いま購入を検討しているたくさんの「見込み客」も失うことになります。どんなに企画が素晴らしくても、配送という一瞬のタイミングで台無しになってしまうかもしれないということです。
だから、商品に関わる全ての場面、全ての人が、お客様の気持ちを高める意識を持っておかないといけないわけです。女性なら「わたし、キュンとする?」男性なら「自分の彼女なら喜んでくれる?」という視点なら想像しやすいかもしれません。
まとめ
女性が買い物する時に「キュン」となる背景や理由は年齢層や悩みなどでも左右されます。
ターゲットの属性や日常の行動などから、なにに「キュン」とするかリサーチしてみましょう。