販促物のデザイン制作にマーケティングの理解が重要な理由

「販促物の目的を理解しきらずに」企画を通してしまう・・・これ、結構あることなんです。しかも、「理解できていない」ことに気づいていないことも多いんです。

販促物は、製品やサービスを顧客にアピールするための重要なツールの一つです。デザインを発注する担当者が販促の目的を理解していないと、効果的な販促物を作ることができません。でも、「デザインはデザイナーにまるっと丸投げしたい」というニーズもあるのが実情です。だからこそ、デザイナーとしては制作に入る前に必ずヒアリングをし、クライアントさまが本当に望んでいる未来を確認します。

そして、毎回痛感するのが・・・

クライアントさま側の担当者が施策の目的やメリットをもっと理解されていたら、やりとりの時間が短縮できるし、なによりもっと具体的に施策の効果を詰められるだろうなぁという、願いにも似た感情です。

今回は、実際にあったご依頼をもとに、どうして発注者側に販促への深い知識と理解が必要なのかを解説します。デザイン制作には施策の理解が不可欠である理由もいくつかピックアップしますので、ぜひ今後のデザイン発注などに活かしてください。

目次

販促物の目的を理解していないってどういうこと?

施策における販促物の目的っと言われても、「買ってもらう」ことじゃないの?とシンプルな回答が返ってきそうです。
極論そうなんですが、買ってもらうまでのお客様の心を動かすことが大事なんです。その結果、買ってもらう。
このポイントを押さえると、これからのおはなしが理解しやすくなります。

実際、こんなことがありました。

事例1:量販店でのベルトポップ

これは、日本ではなくて・・・アジア圏のある国での販促事例です。
とあるメーカーが、量販店で「日本の調味料を使ったハイクオリティな商品」を販売することになりました。
陳列棚にポップをつけ、売り場を目立たせたいとのことなのです。
商品の開発ポイントは、曳き方のちがう3種類の胡椒をバランス良く配合したことで、嗅覚と味覚にアプローチして胡椒感がしっかり楽しめるというものです。

これをベースに依頼されたキャッチコピーは「3種類の胡椒」とシンプルなものになりました。さて、あなたがスーパーで買い物をする主婦だとして、このコピーを見て「食べたい」と思えるでしょうか?

胡椒が1種類だけのものと比較して何がいいのか全くわかりませんね。多分、これは国が違っても同じだと思われます。

メーカーはまず量販店に仕入れてもらいたい。売り場のポップも量販店に見てもらう必要があるから、開発者目線でコピーを考えてしまったのです。

でも、選ぶのはお客さまです。お客さまに選んでもらえなければ、リピート購入もおこらず、商品の仕入れを切られてしまいます。

冒頭のポップはお客様に買ってもらいやすくするために掲示するものです。視線を集めるだけでなく、一瞬で書いたいと思わせる力強いコピーでデザインする方が成果が上がりやすくなります。そういった背景も理解していただき、ポップを考え直してもらいました。

事例2:チラシDMを作りたいというご相談

認知が浅い商品をローカルのフリーペーパーの折り込みチラシで受注したいというご相談でした。

・配布回数と予算の問題

チラシは1回配布しただけで成果が出ることは稀です。ある調査では、ポスティングの初回反響度は0.3%程度だとされています。1000枚配って3人が反応するという、狭き門です。だからこそ複数回配布して、「単純接触効果」という何度も目にすることで好感を持つようになる心理を利用することで成果があがってくる施策です。

しかし残念なことに、予算の調整がつかず、1回しか配布できなかったため、期待する成果に結びつけることが叶いませんでした。

・伝えたいことの問題

「誰にどんな行動をしてほしいためのチラシなのか」が決まらないと、実は成果の出るデザインに落とし込みにくいんです。

今回の場合では、「お試し商品をハガキ注文してほしい」「百貨店で取り扱いが始まったので買いに来てほしい」と2つの行動が期待されていました。

しかし、お客さまは判断を嫌います。だから、行動は1つに絞った方がチラシの目的を達成しやすいのです。

・施策のPDCAまで踏まえた計画を

施策の一般的な法則を意識することで、予算を踏まえて企画することができるようになります。また、より高い成果を求めて、ブラッシュアップしていくことも必要です。

例えば、配布時間帯をずらす、媒体を変える、デザインを調整する、いろんな改善点があります。また、他のメディアでの広告と期間を合わせてみたり、キャンペーンを実施してみたり、他の施策と組み合わせることも考えられます。

1度でやめてしまわない、継続的なトライができる施策だからこそ、デザインを外注する意味合いも高まってきます。
業種にもよりますが、半年や1年単位など長期スパンでの取り組みを意識して計画することが大切です。

販促の目的を理解することの重要性

2つの事例をご紹介しましたが、なんとなく「施策についての知識があれば、デザインを発注するまえに検討できるものの幅が広がりそうだ」ということを感じていただけたかと思います。

それでは、「施策についての知識」ってなんなのでしょうか。それは、マーケティング活動におけるお客様の行動を想像する力だと考えています。

マーケティングとは、お客さまのニーズや要望を理解し、それに合った製品やサービスを提供するための活動です。そして販促物は、商品やサービスのメリットや特徴を伝えてアピールするためのツールであり、マーケティング活動の一部です。

販促物には、様々な目的があります。お客さまに商品やサービスのメリットや特徴を伝えるだけでなく、お客さまの行動を促すこともできます。例えば、製品やサービスの認知度を高めることや、購入意欲を引き出すことなどです。

マーケティングとデザインを掛け合わせることでできることを挙げてみると

・ターゲット層がどのような人たちなのか、その人たちのニーズや欲求に合わせたデザインを検討できる。
・販促物のコンセプトを正しく伝えることができる。
・競合他社の販促物と差別化できるデザインを考えることができる。
・ブランドの世界観を考慮することができる。
・販売促進イベントやキャンペーンの成果を高めることができる
・販促物の効果を計測し、改善することができる。

つまり、マーケティングを理解することは、販促物のデザインで施策の目的を果たし、ビジネスに貢献することにつながります。

マーケティングと販促の目的を理解することで、より効果的な販促物を作る

施作を深く理解できれば、より効果的な販促物を検討できます。
チラシで言えば、購入意欲を引き出すために、使用期限がついた割引クーポンをつけることが考えられます。回収枚数をカウントすれば、反応率も計算しやすいですね。

こうしたことは、デザイナーとして提案することはできても、企画の決定権はクライアントさま側にあります。企画の目的やゴールを設定した上で、販促物のデザインを「成果へのツール」として捉えれば、チラシの案が出やすくなります。

そうして施策の目的に合わせた掲載内容が決まれば、いよいよデザインに取り掛かれます。
デザインを工夫することで成果を高める方法もたくさんあります。目をひく色合いやあしらいのような、装飾だけでなく、構図や行動を促す心理を取り入れることもできます。

だからこそ、どんなお客様にどんな行動をとってほしいための販促物なのかをしっかりと練っていく必要があるのです。

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この記事を書いた人

ブランディングデザイナー・Web集客コンサル
香川県生まれ。国立大学を卒業後大手調味料メーカーで11年間勤務し独立。現在2児の母。
ブランディング・コンテンツマーケ・デジタルマーケ・オンラインショップ構築・ロゴなどデザイン制作・ナレーションなどでスモールビジネス〜中小企業のサポートをしています。
きのこの山派です。

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